2014年3月11日火曜日

「ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則」からのメモ(2)

前エントリーから続けて「ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則」から。



 広告のレイアウト、ビジュアル、書体よりも、そこで言っている中身のほうが相手に遥かに大きな影響を与える。つまりまとめると、どう言うかよりも、何を言うかのほうが断然重要だということだ。
 注意点。クライアントや自分のところの社長が、あまり効果のない2つ目のタイプを使えと主張する可能性は、効果的な1つ目のタイプに同意する可能性と同じくらいありうることだ。言い争うことなく、こちらの主張がうまく通る確率を高めるには、次のようにしよう。

  • 複数の広告案(または他のプロモーション案)を提案する場合は、クライアントでも社内でも、必ず上層部の決定権者に対して一押しの広告を薦めること。この件の専門家はこちらで、そのためにお金をもらっているのだ。きっちり仕事しよう!
  • 決定権者には広告の「ラフ」(訳注・広告全体のイメージがわかるようにざっと描いたスケッチ)を絶対に見せないこと。広告のプロならそれが最終的にどんな広告になるかイメージできるが、他の人にはイメージできない!
  • 決定権者に見せるのは、必ず「フィニッシュ(訳注・最終原稿まで入った出稿前の状態)」そっくりの広告案(訳注・要はカンプ)、つまり見た目がフィニッシュのように完成されたものにすること。
  • 必ずコピーをきちんと編集してある広告案を見せること。別案で違う文体を使っている場合は、まずその理由を説明してから、相手に読んでもらうこと。
  • 掲載する広告が1種類で、確実にダメな案とこちらが思っているものを上層部が使えと言ってきた場合は、この案の効果を証明するためにABスプリットランテスト(→第18章で説明 ※ この抜粋は第6章)を行いましょう、と提案する。もし上層部の判断が正しければ「うまくいってよかったですね」と言えばいい。こちらが正しい場合は、尋ねられない限りこちらからは何も言わないこと。


ここでいう「広告」を自分の仕事に関係するものに置き換えると、なかなか参考になるなあ、と。自分にとっての効率や、全体的に見て合理的かという点にこだわる……、つまり正しいと思う方法論を採用すること自体は悪くないものの、必ずしもしれが上手くいくとは限らない。お客さんや偉い人の納得を引き出して上手く仕事を進めるには、この抜粋の最後の「尋ねられない限りこちらからは何も言わないこと」みたいなことが大事なのではないかと思いました。

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